立ちくらみが増えたら読むページ|原因のタイプ別チェックと今日からできる対策
椅子から立ち上がった瞬間、目の前がスーッと暗くなる。お風呂上がりにクラッとして壁に手をつく——「よくあること」と流しがちな立ちくらみですが、頻度が増えているなら、体からの見逃せないサインかもしれません。
立ちくらみの背景は大きく3タイプに分けられます。タイプによって対策が変わるので、まず自分がどれに近いかを知るのが近道。この記事では、タイプ別のチェックポイントと今日からできる対策、受診を考える目安をまとめました。
※この記事は病気の診断をするものではありません。頻度が増えている・強い症状を伴う場合は医療機関にご相談ください。
立ちくらみで来られる方には、まず起き上がり方を実際に見せてもらいます。勢いよく立つ癖がついている方は多く、動作をゆっくりにするだけで頻度が減ることがあります。
目次
- 立ちくらみが起こる仕組み
- タイプ① 血圧の調節が追いつかない(起立性低血圧タイプ)
- タイプ② 水分・塩分が足りない(脱水タイプ)
- タイプ③ 血の材料が足りない(栄養不足タイプ)
- 立ちくらみが起きた瞬間の正しい対処
- 受診を考える目安
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
立ちくらみが起こる仕組み
立ち上がると、重力で血液は下半身へ移動します。健康な体はこのとき、自律神経が瞬時に血管を締めて血圧を保ち、脳への血流を守ります。
立ちくらみは、この「瞬時の調節」が間に合わず、脳への血流が一瞬足りなくなった状態。つまり犯人は大きく分けて——
- 調節する側の問題(自律神経の反応が鈍っている)
- 血液の量の問題(水分・塩分の不足)
- 血液の質の問題(酸素を運ぶ材料の不足)
の3つです。順に見ていきましょう。
タイプ① 血圧の調節が追いつかない(起立性低血圧タイプ)
こんな人に多い
- 朝や長時間座った後の立ち上がりでクラッとする
- 睡眠不足・ストレス・疲労がたまっている
- お風呂上がり・飲酒後に起きやすい
自律神経の反応が鈍っていると、立ち上がりの血圧維持が間に合いません。睡眠不足やストレスは自律神経の働きを直撃するため、生活リズムの乱れがそのまま立ちくらみに出ることがあります。入浴や飲酒は血管が広がるので、もともと条件が悪いところに拍車がかかります。
今日からできること
- 立ち上がる前に、足首を数回動かしてから「ゆっくり」立つ
- 睡眠時間を確保し、自律神経の回復を優先する(→自律神経を整える生活習慣)
- お風呂上がり・飲酒後は特にゆっくり動く
タイプ② 水分・塩分が足りない(脱水タイプ)
こんな人に多い
- 夏や運動後、汗をかいた日に起きやすい
- のどの渇きをあまり感じない・水分をあまり摂らない
- コーヒーやお茶ばかりで水を飲まない
体の水分が減ると血液量そのものが減り、立ち上がりの血圧維持がさらに難しくなります。やっかいなのは、のどの渇きを感じる前に、すでに軽い脱水が始まっていること。特に夏は「隠れ脱水」からの立ちくらみが増えます(→隠れ脱水のサイン)。
今日からできること
- 起床後・入浴前後・就寝前にコップ1杯ずつ、を習慣にする
- 大量に汗をかいた日は水だけでなく塩分も一緒に補給する
- 尿の色が濃いときは水分不足のサインと覚えておく
タイプ③ 血の材料が足りない(栄養不足タイプ)
こんな人に多い
- 立ちくらみに加えて、疲れやすい・階段で息切れする・顔色が悪い
- 月経のある女性、ダイエット中、食事が糖質中心
- 爪が割れやすい・氷をかじりたくなる
血液中の酸素を運ぶ材料(鉄など)が不足すると、脳に届く酸素が慢性的に少なくなり、立ちくらみ・だるさ・息切れが重なって現れます。このタイプは立ちくらみ「だけ」で終わらないのが特徴。ほかのサインとセットで出ていないか確認してみてください(→隠れ栄養不足のサイン7つ)。
今日からできること
- 毎食たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品)を欠かさない
- 鉄を多く含む食品(赤身肉・レバー・あさり・小松菜など)を意識する
- 疲れ・息切れを伴うなら、内科で血液検査を受ける(貧血は検査ですぐわかります)
立ちくらみが起きた瞬間の正しい対処
クラッときたとき、我慢して立ち続けるのは危険です。転倒によるケガが、立ちくらみ自体より大きな問題になることが多いからです。
- その場でしゃがむ——恥ずかしがらず、まず低い姿勢に
- 座れるなら頭を低くする——前かがみで頭を膝に近づける
- 治まるまで動かない——数十秒〜1分待ってからゆっくり立つ
- 可能なら横になり足を高くする——脳への血流が最短で戻ります
「しゃがむのはかっこ悪い」と我慢した結果、倒れて頭を打つ——これが一番避けたいシナリオです。
受診を考える目安
次に当てはまる場合は、生活の見直しと並行して医療機関へ。
- 週に何度も起きる、頻度が増えている
- 実際に意識を失った・倒れたことがある(この場合は必ず受診を)
- 動悸・胸の痛み・強い息切れを伴う
- 疲れ・顔色の悪さ・息切れが続いている(貧血の検査を)
- 服用中の薬がある(血圧の薬などが影響することがあります。自己判断で中断せず主治医に相談を)
何科か迷ったら、まずは内科でOK。「いつ・どんな場面で・どのくらいの頻度か」をメモして持っていくと診察がスムーズです。
よくある質問(FAQ)
Q. 立ちくらみとめまいは違うもの? A. 立ち上がったときに一瞬スーッとなるのが立ちくらみ、景色がぐるぐる回る・フワフワするのは別のタイプのめまいで、背景も異なります。回転性のめまいが続く場合は耳鼻科も選択肢です。
Q. 低血圧だから仕方ない? A. 体質的な低血圧でも、水分・睡眠・立ち上がり方の工夫で頻度は変えられます。「仕方ない」で対策しないのはもったいないです。
Q. 朝礼や電車でクラッとしやすいのはなぜ? A. 長時間の立ちっぱなしは血液が脚にたまりやすい状況です。かかとの上げ下げやふくらはぎに力を入れる動きで、血液を心臓に戻しましょう。
Q. 鉄分のサプリを飲めば治りますか? A. 立ちくらみの背景が鉄不足とは限らず、鉄は摂りすぎのリスクもあります。疲れ・息切れを伴うなら、まず血液検査で確かめるのが安全で確実です。
Q. 子どもの立ちくらみも同じ原因? A. 成長期は自律神経の調節が追いつかず立ちくらみが起きやすい時期です。ただし頻繁に起こる・朝起きられないなど生活に支障がある場合は、小児科に相談してください。
Q. 夏に増えるのはやはり脱水のせい? A. 脱水に加えて、暑さで血管が広がりやすいことも影響します。夏は水分+塩分+ゆっくり立つ、の3点を意識しましょう。
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まとめ
立ちくらみは「よくあること」で片づけず、タイプを見分けて対策するのが正解です。
まとめポイント
- 立ちくらみの背景は「調節(自律神経)」「量(水分)」「質(栄養)」の3タイプ
- 朝・風呂上がりに多いなら睡眠と立ち上がり方、夏に多いなら水分+塩分
- 疲れ・息切れ・顔色の悪さを伴うなら血液検査で確かめる
- 起きた瞬間は我慢せずしゃがむ。転倒によるケガが一番危険
- 頻度が増えている・倒れたことがあるなら必ず受診を
今日からできる3ステップ実践チェックリスト
- 自分の立ちくらみが3タイプのどれに近いか振り返る
- 起床後・入浴前後・就寝前のコップ1杯を習慣にする
- クラッときたら「しゃがむ」を家族にも共有しておく
※本記事の情報は一般的な健康情報の提供を目的としており、医療アドバイスではありません。症状の診断・治療を行うものではありません。 意識を失った場合や症状が続く場合は、必ず医療機関を受診してください。
【参考・出典】
- 厚生労働省 e-ヘルスネット(自律神経・貧血・脱水関連の各項目)
- 日本救急医学会「熱中症・脱水に関する一般向け情報」
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(鉄)
EM|最新の栄養学・一次情報をもとに、科学的根拠と信頼できる証言に基づいた健康情報をわかりやすくお届けしています。

柔道整復師(国家資格)・接骨院院長
EM(柔道整復師・接骨院院長)
施術歴19年目、のべ7万人以上の体と向き合ってきた「体の専門家」。体・痛み・むくみ・姿勢などは施術現場の経験にもとづき、サプリ・化粧品・生活分野は「健康オタク」として徹底的に調べた調査ベースで発信しています。40代・2人の男の子のパパ。難しい健康・美容情報を本音でわかりやすく届けるのが使命。
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